先の読めないお話作り


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■先の読めないお話作り

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544 名前: no name :2010/01/22(金) 04:47:43 ID:nWI/qTCi

外の状況は依然として不明。そして周辺空域の船も見つからず、重い
雰囲気が部屋に立ち込めていた。
リッグスは幸いほぼ完全に肉体を義体化(サイボーグ化の意)していた
ので、現在は脳を保存するモードに入っているはずだ。
命は助かるが、元の任務に戻るには艦内のラボに連れて行き、修理を
施さねばならない。

「リッグスの意外な趣味は知りたくなかったけど、ひとまずは仲間の
死ぬ所を見ないで済みそうだ」
ボスケスの言葉にみんなが頷いた。
「さて、どうする、ボスケス?ここを突破して外にいるだろう連中を
薙ぎ倒し、ラボに行くか?最短ルートで無事に到達出来たとしても、
恐らく五分はかかるぜ」
「二手に分かれたとしても、ラボのCPUの使用者権限を乗っ取る準備が
必要だ。ラボにいる専門技師が無事ならいいが、空間結合をやらかして
る奴と、あの歌エネルギーという二つの脅威がある」
「防護服越しでさっきは音声遮断モードを使用したから良かったもの
の、二つ同時に来られたら今度はまたピンチだな」
「……くじで決める。異論は?」
再びのボスケスの言葉に、反論の意思を示すものはいなかった。
「どっちにしてもこのままお陀仏は御免だ」
「俺もです、軍曹殿」
「もう少しいい思いをしてからくたばりたいしな」
「OK、気持ちのいい奴らだ。無事に逃げ延びたらあたしが順番にみんな
の相手をしてやるよ」
ボスケスはにんまりと笑った。みんなも笑う。
「噛み千切らないで下さいよ?軍曹」
「なあに、義体化する所が増えるだけだろう?」
「少なくとも一緒にシャワーを浴びれそうにねえな」
「モーター音がするタイプは大分前になくなったぜ?大分ソフトな作り
になってるし、ご婦人からのアンケートも悪くない結果のはずだ」
「なら、問題ないか」
またみんなが笑った。

「OK、くじの先が青の奴はここでラボの使用者権限を乗っ取りつつ、
周辺海域にいる船に救援を求める。赤の奴はあたしと一緒にソドムに
ダイブだ。恨みっこなしで」
『了解』
ファントムを含んで総勢十五人。彼らはボスケスの手に握られたくじを
一本ずつ引いた。

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