一部のアホに対する気持ちはわかるし、無知な子供が遭遇するネット犯罪の問題も確かにあると思う。
だからっていきなり未成年者ネット禁止法案ってのはいささか浅慮だと思うんだ。まず小学生ですらケータイはおろか、スマホすら所持している子が多い中、どれだけ未成年の間にネットが身近になっているかを認識した方がいいと思う。小学校の授業ですらネットを使う場合がしばしばある今、「ネット禁止法案」は具体化させるにあたっての細かな調整はかなり難しいものがあると思うんだ。「ＭＭＯ規制法案」とかならまだやりやすいかもしれんが。
ネットでのイタい振舞いはすぐに目立つけれども、サイレントマジョリティなんて言葉があるが、良識を守って使っている子は見つけようとしないと見つけられないことも知ってほしい。勉強の為に使う子供なんか極少数と言っていたが、そんなことはないと思うぞ。自身の経験で言えば、英語の語法や、加法定理をわかりやすく説明してくれたりしている某知恵袋のログとか、世界史で興味を持った国についてネットで画像検索したりグーグルアースしたりの経験はかなり有意義なものだったと思っている。本で事足りるといったが、対象を身近に感じさせてくれたり、思わぬところで世界を広げてくれるネットの魅力も、未成年に全て禁止にするには惜しいものだと個人的には思うぞ。
ネットの悪い面でなく良い面に眼を向けた上で最後に言わせてもらいたいのは、ネットでアホな事やってる子供もみんな未成熟であると同時に成長途中なんだっていうこと。ネットやＰＣが社会人にとって必須スキルになっている今、社会人になる直前の忙しい時期にあたふたとネットリテラシーを学ぶよりは、子供のうちからゆっくりと慣れ親しませていくことの方が現実的じゃないだろうか。その過程でオイタをやらかす子供がいようとも、そこは現実社会と同じ、大人が大きい器をもって生暖かく見守っていくか、酷い場合には注意したり叱ったりしていくことしかできないんじゃないだろうか。クレクレや幼稚な発言ごときに本気で怒って禁止法なんて言っちゃう時点で、その人自身の器量を疑ってしまう。