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五目あんかけ焼きそばを食べた僕は、
月並みながらうまいと彼女に言った。
雨が降り続いているせいかどこか彼女は不機嫌だ。
をこつるつもりも多少はあったのだが、思惑と裏腹に返事は無かった。
集中しているのか、本を読む彼女は先程から一言も話さない。
めっぽう静寂に弱い私は蛇に睨まれた蛙のように動けずにいた。
ていと音でもしようものなら、鋭い視線が私の身を貫くだろう。
早々に事態を打開せねば…私の中の何かが警鐘を鳴らした。
しゑや、僕は覚悟を決めて口を開いた。
最近どう?…僕自身不思議なほど素っ頓狂な言葉がこぼれた。
上辺だけのあまりに愚鈍な言葉。
川を下ってゆく笹舟の如く、僕の心はたゆたうのであった。