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捕食動画等について
見たくない人がいるから消す、というのでは表現の自由は守れない。
この前話題になった「ザ・コーヴ」という日本のイルカ漁のドキュメンタリーは、イルカ漁反対側のあまりにも一方的な視点に批判が集まり、日本では右翼団体の活動によって上映が中止に追い込まれそうになった。
「日本の批判動画は見たくない、ほらこんなに署名も集まった、これだけの人数を無視するのか。頭の悪い人間はこれを見て洗脳される。悪影響である。」
見たくないものを、正当な理由もなく見たくない人に見せることは間違っていると思うが、撮影そのものが人権を侵害するものでないのなら、その表現の場を規制すべきではない。もちろんそれを見ることによって、子供に明らかに悪影響を与えるという科学的な根拠があれば見せるべきではないが、それにはR-年齢という制限を設ければいい。
釣り動画は見る人の選択の自由を奪っていると言えるので消すべきだろうが、そうでないものには見る側に選択の余地がある。それすら消そうというのは、特定の表現への弾圧である。
猫を大嫌いな人間が、猫のサムネすら見たくないからすべての猫動画を削除しろと言ったら君達はどう答えるのだろう。別に猫好きじゃないから困らない、とかｗ？
友達に「www」というのが気持ち悪くて大嫌いだという人間がいる。ネット上でも同じ事をいう人がいた。ではｗｗｗを規制すべきなのか。
他にも、人が嫌がる表現は規制すべきなのか。
そんなことをしていたら表現はできなくなる。
ちなみに私はテクノ系の音楽が大嫌いである。
しかし、「いや、命を軽視する動画はそういった単なる好き嫌いとは一線を画している。絶対に許されるものではない。」などと反論するかもしれない。だが本当に軽視しているのならなぜそんな動画をあげるのか。むしろ題材になっているのは命そのものではないのか。
むしろ命の重さそのものを知りたいから、知らせたいからこういう動画を上げるのだ、という反論が帰ってくる可能性がある。
そんなはずはない、それは嘘だ、と思うかもしれないが、決定的な証拠なんてないし、嘘でないかもしれない。
事は削除希望者が思っているほど簡単なことではないと思う。